Q.  勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の自動付与は可能?

A.
可能です。

2021年4月20日に「勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の自動付与機能」をリリースいたしました。
【新機能】勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の自動付与機能をリリース

この機能改善により、以下のような勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の付与が可能となりましたので、是非ご活用ください。

  • 出勤率8割未満の従業員には有給休暇を付与しない
  • パート・アルバイトなどは過去の出勤日数の実績に応じて有給休暇を付与する

【機能紹介】勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の自動付与機能

出勤率8割未満の従業員には有給休暇を付与しない

労働基準法第39条において、「6ヶ月間継続勤務し全所定労働日の8割以上出勤した労働者」に対して年次有給休暇を付与することが義務付けられています。

(年次有給休暇)
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
出典:労働基準法|e-Gov法令検索

翻って「出勤率が8割未満の労働者に対しては有給休暇を付与しない」という運用もあるかと思います。

ハーモス勤怠 では、勤務実績(出勤率)をシステム内で自動集計し、出勤率が8割未満の場合は有給休暇を付与しないという機能をご用意しております。

パート・アルバイトなどは過去の出勤日数の実績に応じた付与

また、パート・アルバイトに関しては、週の所定労働日数を定めることができないため、過去1年間の出勤日数に応じた有給休暇日数を付与するという運用もあるかと思います。

そのような場合でも、過去の出勤日数をシステム内で自動集計し、その実績に応じた有給休暇を自動付与できるような仕組みになっています。

(入社半年後の初めての有給休暇付与は6ヶ月間の実績をもとに付与され、以降は過去1年間の実績をもとに付与されます。)

【設定方法】勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の自動付与機能

【設定1】システム設定で有給休暇管理をON

[システム管理>システム設定]画面の「システム管理メニュー」の中にある「年次有給休暇等・管理」にチェックを入れます。チェックを入れて登録することで、システム管理画面のサイドメニューに「休暇区分」「休暇設定」「休暇管理」が表示されるようになります。

【設定2】休暇設定で自動付与ルールを設定

[システム管理>休暇設定]画面にある「有給休暇」の「自動付与」列にある「設定」というテキストリンクより、有給休暇の自動付与ルールを設定します。「新規登録」ボタン等から有給休暇の自動付与ルールの編集画面を開きます。

出勤率8割未満の従業員には有給休暇を付与しない場合

「出勤率が8割未満の労働者に対しては有給休暇を付与しない」というルールを設定する場合は、以下のように設定してください。

  • 付与基準:週所定労働日数
  • 出勤率8割未満の場合:付与しない

過去の出勤日数に応じた有給休暇日数を付与する場合

パート・アルバイト等に関しては週の所定労働日数を定めることができないため、「過去の出勤日数に応じた有給休暇日数を付与するという運用」の場合は、以下のように設定します。

  • 付与基準:1年間の所定労働日数

【設定3】社員設定で自動付与ルールを紐付け

[システム管理>社員]画面において、各社員の編集画面を開き、「有給休暇 付与パターン」の項目で自動付与ルールと、社員の週所定労働日数を登録します。


※【設定2】において「付与基準:1年間の所定労働日数」と設定した有給休暇付与パターンを設定した場合、過去の勤務実績をもとにテーブルに当てはめるため、社員編集画面で設定した「週所定労働日数」は関係ありません(ただし、社員編集画面の「週所定労働日数」を空欄にしてしまうとエラーになってしまうため、仮の値をご登録いただけますと幸いです)。

 

【設定4】休暇区分の設定

[システム管理>休暇区分]画面において、利用する勤務区分の設定を行います。勤務区分名のテキストリンクをクリックし、「出勤日」「全労働日」それぞれの項目で「含める/含めない」を設定してください。

この休暇区分の設定をもとに「勤務実績(出勤率)」を集計します。

【設定例】

勤務区分名 出勤日 全労働日
出勤 含める 含める
公休 含めない 含めない
振替出勤 含めない 含めない
振替休暇 含めない 含めない
有給休暇 含める 含める
午前有給休暇 含める 含める
午後有給休暇 含める 含める
法定外休日出勤 含めない 含めない
法定休日出勤 含めない 含めない
特別休暇 含めない 含めない
欠勤 含めない 含める
休職 含めない 含める
在籍なし 含めない 含めない

【集計事例】勤務実績(出勤率)に応じた有給休暇の自動付与機能

【集計事例】出勤率8割未満の従業員には有給休暇を付与しない場合

①〜④のような場合を例に挙げます。

①有給休暇の自動付与ルール
・付与基準:週所定労働日数
・出勤率8割未満の場合:付与しない
②休暇区分の設定
・出勤の勤務区分:「出勤日:含める」「全労働日:含める」
・欠勤の勤務区分:「出勤日:含めない」「全労働日:含める」
③1年間の出勤日数:146日
④1年間の欠勤日数:116日

ハーモス勤怠 での有給休暇の自動付与に関する出勤率算定は、基本的に以下の計算式で行われます。
出勤率=出勤日数÷全労働日

上記の例の場合、以下のような結果になります。

出勤日数:146日
全労働日:262日(出勤の勤務区分146+欠勤の勤務区分116)
146日÷262日=0.5572…

出勤率が8割に達していないため、有給休暇は付与されません

【集計事例】過去の出勤日数に応じた有給休暇日数を付与する場合

【例】勤続年数1.5年以上の場合
①〜④のような場合を例に挙げます。

①有給休暇の自動付与ルール
・付与基準:1年間の所定労働日数
②休暇区分の設定
・出勤の勤務区分:「出勤日:含める」「全労働日:含める」
③1年間の出勤日数:146日
④勤続年数:1.5年

上記の例の場合、有給休暇の自動付与のテーブルに当てはめて「6日」の有給休暇が付与されます。

【例】勤続年数0.5年の場合
①〜④のような場合を例に挙げます。

①有給休暇の自動付与ルール
・付与基準:1年間の所定労働日数
②休暇区分の設定
・出勤の勤務区分:「出勤日:含める」「全労働日:含める」
③入社後6ヶ月の出勤日数:96日
④勤続年数:0.5年

入社半年後の有給休暇付与につきましては、過去6か月の勤務実績を参照し、その実績の出勤日数を2倍にした日数を1年間の所定労働日数とみなし、有給休暇の自動付与のテーブルに当てはめて付与日数を定めます。

上記の例の場合、以下のような結果になります。

96日(入社後6ヶ月の出勤日数)×2=192日(みなしの1年間の所定労働日数)
有給休暇の自動付与のテーブルに当てはめて「7日」の有給休暇が付与されます。

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Q. 付与基準「週所定労働日数」「1年間の所定労働日数」の違いは?

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